防衛特別法人税の創設に向けての対応
防衛特別法人税に関する規定を盛り込んだ「所得税法等の一部を改正する法律案」が2月4日に国会に提出され、審議が行われています。
防衛特別法人税は、法人税額から500万円を控除した額を課税標準とする税率4%の新たな付加税として創設され、2026年4月1日以後に開始する事業年度から適用される予定です。
そのため、2025年3月31日に終了する事業年度の決算では、当期税金に係る影響はありません。
一方、税効果会計の適用については、同法律案が2025年3月31日までに成立した場合、3月決算会社は改正税法の影響を反映する必要があることから、ASBJは、「防衛特別法人税の税効果会計の取扱い」を補足文書として取りまとめました。
補足文書は、企業会計基準等の適用にあたって参考になる文書であり、既存の企業会計基準等の規定を変更するものではありません。
なお、ASBJは、改正税法の成立後、防衛特別法人税の創設に対応した企業会計基準等の改正作業を行う予定です。
補足文書における税効果会計の対応
繰延税金資産と繰延税金負債の額は、決算日に国会で成立している税法に規定されている方法に基づき計算します(税効果適用指針 44項 )。
そのため、改正税法が2025年3月31日までに成立した場合、同日に決算日を迎える企業にあっては、税効果会計の適用における2026年4月1日以後に開始する事業年度に解消が見込まれる一時差異等に係る繰延税金資産および繰延税金負債の計算に際して、防衛特別法人税の影響を反映する必要があります。
繰延税金資産と繰延税金負債の計算に用いる税率は、決算日において国会で成立している法人税法等に規定する税率によります(同46項)。
防衛特別法人税は、税効果適用指針で明示された税金ではありませんが、法人税に対する付加税であるため、税効果会計の対象となる「法人税その他利益に関連する税金を課税標準とする税金」に該当すると考えられます。
そこで、補足文書では、法人税、地方法人税および特別法人事業税(基準法人所得割)と同様に取り扱い、次の図表の算式により法定実効税率を算定するとしています。
【図表】防衛特別法人税を加えた法定実効税率の算式

※「防衛特別法人税の課税標準の計算において法人税額から基礎控除額として500万円を控除することが予定されているが、上記算式においては考慮していない」とされています。
【出典:経営財務3692号】