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国税庁は、昭和39年の財産評価基本通達制定以来となる、取引相場のない株式(非上場株式)の評価方式の抜本的な見直しに向けた検討を開始しました。これは多くの非上場会社に影響を与える可能性が高く、今後の事業承継戦略を左右する重要なテーマとなります。

 ■なぜ今、評価方式が見直されるのか?
今回の見直しの発端は、令和6年に会計検査院から出された指摘です。現行の評価方式には、以下のような問題があると指摘されました。

  • 評価額の大きな乖離(崖): 「類似業種比準価額」が「純資産価額」に比べて相当程度低く算定される傾向があります。
  • 規模による有利・不利: 評価会社の規模区分が大きいほど、株式の評価額が相対的に低くなる傾向がみられます。
  • 時代に合わない還元率: 配当還元方式で用いられる「還元率(10%)」が、昭和39年の通達制定当時と比較して現在の経済状況(金利水準等)に合っておらず、評価額が低くなりすぎるおそれがあります。

このような現行制度の「歪み」を突いた、行き過ぎた「評価額圧縮スキーム(過度な節税対策)」が横行していることが問題視されています。

■国税庁が問題視する「評価額圧縮スキーム」の具体例
国税庁の有識者会議では、現在行われている恣意的な株価引き下げの手法として、以下の3つのようなスキームが課題として挙げられています。 
 

  1. グループ法人税制を用いた資産移転
    • 100%支配のグループ内で、親会社から子会社、孫会社へと現物出資などを通じて資産を移転させます。
    • グループ内の移転であるため法人税負担を発生させずに、親会社の株価を意図的に引き下げる手法です。
  2. 種類株式(無議決権株式)を用いた配当還元方式の濫用
    • 組織再編などを活用し、創業者に議決権のない株式を大量に保有させます。
    • 議決権を後継者に集約させる一方で、孫の一部などを株価が低く算定されやすい「配当還元方式」の適用対象とし、将来的な普通株式への転換を含んだ租税回避的な手法です。
  3. 役員報酬等を利用した「超過収益力」の社外流出
    • 所有と経営が一致している非上場会社の特性を利用します。
    • 会社の利益(超過収益力分)を配当や内部留保に回さず、多額の役員報酬として社外に流出させることで、会社の利益や純資産を圧縮し、株価を大きく引き下げる手法です。

近年、著しく不適当とみなされたケースに対しては、国税庁が「評価通達6項(例外的な評価)」を適用して課税処分を行う事例が増加しており、裁判に発展するケースも増えています(平成27事務年度〜令和6事務年度で計27件適用)。
しかし、個別対応では納税者の予見可能性を損なうという批判もあり、制度自体を明確化することが求められていました。 

■今後の見直しの方向性「4つの観点」とスケジュール
国税庁は、今後の評価見直しの方向性として、以下の4つの観点を示しています。

見直しの観点

主な検討内容

「評価額の崖」の解消

会社の規模によって評価額に不公平が生じないよう、評価方式間の乖離をなくす。

「恣意性・操作性」の排除

配当や利益、会社規模の意図的な操作による株価圧縮スキームを封じ、特例的な評価を悪用できないようにする。

「今日的観点」からの見直し

現在の金利水準を踏まえた適正な還元率への見直しや、企業の収益力を反映できる最新の企業評価手法を取り入れる。

第三者への事業承継を踏まえた評価

近年増加しているM&Aなどによる第三者承継時の実務や企業価値評価の動向を踏まえて検討する。

【今後のスケジュール予測】
早ければ今秋頃までに見直し案がまとめられ、令和9年度税制改正大綱に盛り込まれる見通しです。その場合、令和10年(2028年)1月から新たな評価方式が適用される可能性があります。

■専門家からのメッセージ:早めの状況把握と対策を!
今回の見直しは「抜本的」なものになる可能性が高く、現在想定している自社株の評価額が、新制度下では大きく跳ね上がるケースも十分に考えられます。委員からも「円滑な事業承継を阻害しない制度にすべき」との声は上がっていますが、従来のような過度な株価引き下げ対策は今後通用しなくなると考えるべきです。
令和10年の適用開始(見込み)までに、現在の自社の株価が新基準でどうなるのかをシミュレーションし、必要に応じて事業承継のスケジュールを前倒しするなどの対応が急務となるかもしれません。
幣事務所では、本件に関する最新情報を継続的に収集し、顧問先の皆様の状況に合わせた最適な事業承継プランをご提案してまいります。
自社株の評価や将来の承継についてご不安な点がありましたら、いつでもお気軽にご相談ください。

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